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市況・マーケットレポート

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株式会社Ansera

東京23区の分譲マンション賃料が過去最高に──1㎡4,900円時代の都心高級賃料戦略

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0.今日のテーマ:分譲マンション賃料「1㎡4,900円」の意味
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2025年11月、東京23区の分譲マンション賃料が、ついに1㎡あたり4,900円に達しました。
前月比で+0.7%、前年同月比では+643円、上昇率にして約15%という伸びです。
「1㎡4,900円」という数字は、50㎡で約24.5万円、70㎡で約34.3万円、80㎡で約39.2万円という水準を意味します。
いよいよ、実需・投資問わず「高い賃料が当たり前」のフェーズに入ってきたと言えます。

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1.最新データの概要:首都圏・東京23区の賃料動向
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東京カンテイの最新レポートによると、2025年11月の首都圏分譲マンション賃料は3,967円/㎡で前月比+2.0%と、2カ月連続で上昇しました。
都県別では東京都が4,719円/㎡と+0.9%の上昇で全体をけん引し、なかでも東京23区は4,900円/㎡と調査開始以来の最高値を更新しています。
前年同月からの上昇率は+15.1%と、物価や給与の伸びを大きく上回るペースです。
背景には、築浅・新築タワーマンションの賃料水準の押し上げと、都心回帰による人口流入の継続があるとみられます。

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2.都心5区の高級ゾーンでは何が起きているか
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平均値は23区全体の数値であり、港区・千代田区・中央区・渋谷区・目黒区といった都心5区の実勢は、通常この平均を大きく上回ります。
特に、港区・中央区のタワーマンションでは、

50〜60㎡台の1LDK〜2LDKで月額25〜32万円前後

70〜80㎡台の2LDK〜3LDKで月額35〜45万円前後

100㎡超のプレミアム住戸で月額55〜80万円クラス



といった水準の募集が珍しくなくなっています。
一方で、築5年以内の「ほぼ新築」に偏って成約事例が増えた結果、平均賃料が押し上げられている面もあり、築10〜20年クラスのストックでは上昇幅がやや落ち着き始めている印象です。

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3.1〜2億レンジ(コンパクト〜中型)のオーナーが取るべき戦略
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1〜2億レンジの30〜60㎡台は、単身〜DINKS・セカンドハウス需要を取り込むゾーンです。
この帯では、

「管理費込み賃料」が周辺の新築タワーより1〜2割下であれば、依然として競争力が高い

築10〜15年クラスでも、内装リフレッシュ(床・クロス・水回りのポイントリフォーム)を行えば、賃料維持がしやすい



という特徴があります。

募集時のポイントとしては、

相場よりも「1〜2万円だけ高い水準」を一度試し、反応が鈍ければ早めに見直す

更新時は、同じ棟・同じ間取りの最新成約事例をベースに、5,000〜1万円程度の増額余地を慎重に探る

水回りや設備の見劣りが目立ち始めた場合は、リフォーム費用と賃料アップ幅をセットでシミュレーションする



といった「小刻みな賃料調整」と「タイミングを見た内装投資」がカギになります。

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4.2〜5億レンジ(ファミリー向け)での賃料と出口の考え方
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2〜5億レンジの60〜90㎡台は、都心勤務のファミリーが「終の棲家候補」としても検討する帯です。
このクラスの分譲マンションを賃貸に出す場合、月額35〜60万円ゾーンがターゲットになりやすく、借り手は

上場企業の役員クラス

外資系マネージャー層

資産家ファミリーの一時利用



などに限られてきます。

この帯で意識したいのは、

「売却」と「賃貸運用」を常に比較しながら、どちらに倒しても良いポジションを維持すること

タワーマンションの場合、新規供給が集中するタイミング(竣工ラッシュ)での賃料下押しを見越しておくこと

管理水準やコンシェルジュサービスなど、賃料に転嫁しづらい「質的な差」をどこまで出せるか



です。
賃料が高止まりしている今だからこそ、キャッシュフローだけでなく、数年後の売却出口でどの程度の価格が見込めるかを一度整理しておく価値があります。

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5.5〜20億レンジ(プレミアム住戸)は「賃料の絶対額」よりも「希少性」
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5〜20億レンジの100〜200㎡クラスは、もはや家賃水準だけで需給が決まるマーケットではありません。
この帯では、

眺望(東京タワー、レインボーブリッジ、皇居方面など)

階数と角住戸かどうか

駐車場条件(平置き・ハイルーフ対応・台数)

レジデンス全体のブランド力(所在エリアと物件ネームバリュー)



といった「希少性の組み合わせ」が、賃料や成約スピードを左右します。

東京23区の平均賃料が過去最高を更新しても、このレンジの動きは指数以上に個別性が強く、

賃料を強気に出しても長期空室にならないか

いざ売却する際に、購入時を上回る価格を狙えるか


という点は、物件単位での精査が欠かせません。

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6.「賃料は上がっているが、来年は伸びが鈍るかもしれない」という前提
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東京カンテイは、今回のデータについて「所得や賞与の伸び、人口流入の勢いがやや弱まりそうで、今年ほどの賃料上昇は見込みにくい」とコメントしています。
急激な賃料上昇が一巡し、今後は上昇ペースが落ち着く可能性が高いという見立てです。

オーナー側の視点では、

2024〜2025年にかけての急騰分をどこまで賃料に反映するか

2026年以降の「緩やかな横ばい〜微増」局面を前提に、修繕・リフォーム投資のタイミングをどう設計するか



という中期視点が求められます。

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7.まとめ:指数ではなく「自分の物件の立ち位置」を把握する
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東京23区の分譲マンション賃料が1㎡4,900円という過去最高を付けたことで、
ニュースとしては「まだ上がる」という印象が強く伝わります。
しかし実務として重要なのは、

自分の物件が、23区平均より「上」にいるのか「下」にいるのか

1〜2億、2〜5億、5〜20億のどのレンジで、どのターゲット層に向けた商品なのか

新築・築浅タワーの供給状況や、再開発の進捗とどう競合するのか



といった「ポジションの確認」です。

指数はあくまで全体の温度感を示すもの。
実際の賃料設定や売却・賃貸の判断は、一棟一棟・一部屋一部屋の条件を踏まえて、冷静に組み立てていく必要があります。


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