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高額マンション売却戦略

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株式会社Ansera

「路線価から購入価格へ?」相続前5年以内のマンション購入にブレーキ──高額区分オーナーが押さえるべき3つのポイント

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0.今日のニュースのポイント整理
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政府・与党の税制調査会で、「投資用不動産を使った相続税節税」の見直しが本格化

相続開始前おおむね5年以内に購入した賃貸用マンション等は、


従来の路線価ではなく「購入価格(取得価額)」を基準に評価する案が有力

不動産小口化商品や、一棟もの賃貸不動産も対象とする方向で検討

年内に2026年度税制改正大綱にまとめることを目指している段階で、まだ「案」の状態



都心の高額区分マンションオーナー・購入検討者にとっては、
「相続対策としての駆け込み購入は、ほぼ通用しなくなる可能性が高い」
というメッセージとして受け止めるべきニュースです。

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1.いま議論されている「購入価格で評価」案とは?
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現時点で報じられている骨子を整理すると、イメージは次の通りです。

■対象となる不動産

他人に貸すことを目的に購入した賃貸用マンション、一棟ビル、オフィス等の投資用不動産

タワーマンションの区分所有住戸

不動産小口化商品(区分所有ではなく、持分や匿名組合出資などの形態)



■評価方法の見直し案

相続開始前「おおむね5年以内」に取得した投資用不動産


 → 従来の路線価・固定資産税評価ではなく、
  購入時の価格に地価の変動を反映させたうえで、
  時価より2割程度低い水準で評価する方向で検討

不動産小口化商品


 → 購入時期にかかわらず、実際の取引事例をもとに時価に近い評価へ

細部はこれから詰められますが、方向性としては

> 「取得から5年以内の投資用不動産=ほぼ購入価格ベースで評価する」

というルールに切り替えていく、というイメージです。

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2.なぜ見直しが必要になったのか
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背景には、ここ10年ほどで広がった「不動産を使った相続税節税」があります。

土地は路線価(公示地価の約8割)、建物は固定資産税評価額(建築費の5〜7割程度)で評価されるため、


実勢価格よりかなり低い評価になるケースが多い

特に都心の新築・築浅賃貸マンションでは、実勢価格が数億円でも、


相続税評価額は3分の1〜5分の1という例も珍しくなかった

この評価差を利用し、相続直前に賃貸用タワマンや一棟マンションを購入して


現金を不動産に振り替えることで、相続税を大きく圧縮するスキームが一般化

こうしたスキームに対しては、すでに

2024年の「タワマン税制」改正で、


分譲タワーマンションの評価式に区分所有補正率を導入し、
高層階の評価を引き上げる是正が行われた

ものの、それでもなお

実勢価格との乖離が大きい物件

不動産小口化商品を使った“抜け道”



が残っており、今回の「購入価格ベース評価」案は、その第二弾と言える流れです。

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3.新ルールが導入された場合のざっくりイメージ
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まだ「案」の段階ですが、想定される姿をイメージするとこうなります。

■ケースA:相続前3年の駆け込み購入(投資用賃貸マンション)

被相続人が3年前に、賃貸用タワマン区分(実勢価格3億円)を購入

従来:路線価+借家権控除などで、相続税評価額は1億円台前半になるケースも

新ルール案:購入価格3億円に地価変動を反映させた価格の8割程度で評価


 → 評価額は2億数千万円となり、節税効果は大幅に縮小

■ケースB:20年以上前から保有している賃貸マンション

長期保有で、相続前5年よりもはるか前に取得している物件

新ルール案の対象外(従来通り路線価ベース)とされる可能性が高いと見られています



■ケースC:不動産小口化商品

都心オフィスビルの持分商品など

購入からの期間にかかわらず、実際の取引事例に基づく「時価ベース評価」へ


 → 「評価だけ半分」といった極端な圧縮は難しくなる方向

いずれにしても、

> 「相続直前に投資用不動産を買えば税金が安くなる」

という発想は、今後はリスクの高い考え方になると見ておくべきです。

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4.港区・都心の高額区分オーナーへの影響
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都心の1〜20億レンジの区分マンション保有者にとって、影響は次のように整理できます。

■(1)すでに長期保有している物件

購入から5年以上経過していれば、新ルールの直接の対象にはなりにくいと見込まれます

ただし、タワマン税制の補正率見直しなど、“別ルート”で評価がじわじわ引き上げられる可能性はある

「いま持っている港区タワマンを即座に売るべき」という話ではなく、


家族構成・資産全体のバランスの中で、相続時の姿を一度シミュレーションしておく段階

■(2)これから相続対策目的で購入しようとしている物件

相続までの期間が5年以内と想定される場合、


「評価差を狙った節税」はほぼ成り立たないリスクが高い

特に、2〜5億レンジの賃貸用区分、5億〜の一棟レジ・オフィスは、


改正後に「購入価格ベース」の評価がストレートに当たる可能性がある

■(3)不動産小口化商品・共同出資型への投資

相続税評価が大きく圧縮されることを前提にした商品設計は見直しを迫られる

「相続税が安くなるから」という理由だけで商品を選ぶのは非常に危険な局面



まとめると、

> これからの相続対策は、「評価差」ではなく
> 「キャッシュフロー」「分散」「承継のしやすさ」で考える時代に入る

と捉えた方が、方向性としては現実的です。

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5.いま相続と不動産を考えている人がやるべきこと
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新ルールの詳細が固まる前の今だからこそ、次の3点だけは押さえておくことをおすすめします。

■(1)「何のために不動産を持つのか」を整理する

相続税を減らすこと自体を“目的”にしない

本来の目的は、


「家族の生活基盤としての不動産」
「インカム+値上がりも期待できる資産」
「事業・投資ポートフォリオの一部」
 などのはずです。

目的が明確であれば、税制が多少変わってもブレない判断がしやすくなります。



■(2)相続シミュレーションを「評価額の幅」を持って行う

現行ルールの評価額だけでなく、


「購入価格に近い評価になった場合」のシミュレーションもしておく

1〜2億/2〜5億/5〜10億/10億超のどのレンジが“ネック”になるのかを把握する

これにより、


「どの物件を残し、どの物件から出口を取りに行くか」
の優先度が見えてきます。

■(3)“駆け込み購入”は慎重に

「今年中に買えば間に合うかもしれない」といった発想は、


ルール変更の方向性を踏まえるとリスクが高い選択です。

むしろ、


「すでに持っている物件の評価差が今後どう埋まっていくか」
「売却・借入額の見直し・法人化など、他に打てる手はないか」
を、税理士・不動産会社と一緒に検討するタイミングと考えるべきです。

※本記事は報道ベースの情報をもとにした一般的な解説であり、
 具体的な税務判断は必ず税理士等の専門家にご相談ください。

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6.まとめ──「評価差ありき」の時代から、次のフェーズへ
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今回の「路線価から購入価格へ?」という議論は、

実勢価格と評価額のギャップを使った“過度な節税”を抑え

富の再分配という、相続税本来の役割を回復させる



という方向性を示したものです。

港区・都心の高額区分マンションのオーナーにとっては、

長期保有物件について、どの程度まで評価が上がり得るか

相続前5年以内の新規購入は、本当に必要な投資か

相続・事業承継の全体設計の中で、どの物件を中核に据えるのか



を、改めて整理する良いタイミングと言えます。

「評価差をどこまで取れるか」から、
「きちんと価値のある不動産を、無理のない税負担でどう引き継ぐか」へ。

制度が変わろうとしている今こそ、
都心の高級マンションオーナーに求められているのは、
**“節税ありき”ではない、筋の通った資産戦略**だと思います。


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