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市況・マーケットレポート

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株式会社Ansera

「変動据え置き・固定じわ上げ」の住宅ローン環境──2025年末の金利と都心マンション購入の考え方

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0.今日のテーマ:「変動据え置き・固定じわ上げ」とは
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2025年12月時点の住宅ローン環境を一言で言うと、
「変動は据え置き、固定はじわじわ上昇」です。

大手銀行5行は、2025年12月から10年固定の最優遇金利を一斉に引き上げ

一方で、変動型の基準金利は各行とも据え置き(実行金利は0.6〜0.7%台が中心)

長期固定の代表であるフラット35も、2025年を通じて1%台後半へ緩やかに上昇



「短期の金利はまだ抑えつつ、長期の金利は新しい金利水準に慣れていく途中」というのが、現状のイメージです。

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1.数字で見る:2025年12月の主な金利水準
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まずは、現時点の水準をざっくり整理します(新規借入の目安)。

■変動金利

多くの銀行で基準金利は2%台半ばのまま

店頭からの優遇後の実行金利は 0.6〜0.7%台が主流



■10年固定(大手5行の最優遇金利の一例)

三菱UFJ銀行 :2.26%前後

三井住友銀行 :2.35%前後

みずほ銀行  :2.30%前後

三井住友信託 :2.65%台

りそな銀行  :2.66%台


いずれも前月比で0.1〜0.2%程度の引き上げが行われています。

■フラット35(21〜35年・融資率9割以下・新機構団信付きの最も多い金利の目安)

2025年9〜10月:1.89%

2025年11月  :1.90%

2025年12月  :1.97%


→ 1年で見ると、概ね0.1%台後半〜0.2%程度の上昇イメージです。

つまり今は、
「変動0.6〜0.7%台」「10年固定2%台前半」「フラット35は2%弱」
という“階段”が出来ている状態といえます。

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2.なぜ「変動は据え置き」「固定だけじわ上げ」なのか
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この動きには、シンプルに言うと次の構造があります。

■(1)変動金利は「日銀の短期金利」と「銀行の競争」の影響が強い

2024年にマイナス金利が解除され、その後2025年1月に政策金利が0.5%程度まで引き上げ

ただし、景気・為替の不確実性から、2025年は追加利上げは限定的で、短期金利は据え置きが続いている

住宅ローン変動型は、銀行同士の競争も激しく、「簡単には上げにくい」商品



その結果、「少し引き上げた行もあるが、全体としては0.6〜0.7%台で据え置き」という状況が続いています。

■(2)固定金利は「10年国債など長期金利」に連動

全期間固定や10年固定は、10年国債利回りなど長期金利の影響を強く受ける

2025年は、日銀が長期国債の買い入れを徐々に減らしていることもあり、


 10年国債利回りは1.8〜1.9%程度までじわじわ上昇

それに連動して、フラット35や10年固定の金利が数カ月単位で少しずつ引き上げられている



■(3)緩やかな“金利のある世界”への移行期

ゼロ〜マイナス金利前提の「異常に低い長期固定」という状態から、


 「やや高めでも、持続可能な水準」に戻していく途中段階

急激に上げると市場や家計へのショックが大きいため、


 “じわじわ”とした上昇で調整している

これが、「変動は据え置き、固定だけじわ上げ」という今の形をつくっています。

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3.都心高額マンション(1〜2億/2〜5億/5億〜)へのインパクト
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金利の動きが、実際の都心マンション購入にどう響くかを、ざっくりイメージします(35年返済・元利均等・ボーナス返済なし前提のイメージ)。

■例:1億円を全額借入した場合

金利1.90% → 月々返済:約32.6万円

金利1.97% → 月々返済:約33.0万円


→ 0.07%の上昇で、月々の負担増は **約3,500円前後**

■2億円借入なら

単純に倍なので、月々約7,000円前後の増加イメージです。



この程度の差であれば、

1〜2億ゾーン(50〜80㎡)の実需購入では、「許容範囲」と感じる方が多い

2〜5億ゾーン(70〜100㎡・高層階)は、金額は大きいものの、所得水準が高く、


 キャッシュフローよりも「金利水準の長期リスク」をどう見るかがポイント

むしろ、金利の絶対水準よりも、

年収に対して何倍の借入になっているか(年収倍率)

将来の住み替え・賃貸化も視野に入れたときに、出口が取りやすい物件か



といった要素の方が、都心高額帯では重く効いてきます。

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4.今から借りる人の「変動 vs 固定」考え方の整理
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2025年末時点での、典型的な考え方をシンプルにまとめると次の通りです。

■変動金利が向きやすいケース

今のキャッシュフローに余裕があり、金利上昇があってもある程度吸収できる

借入額が年収の5〜6倍程度に収まっている

数十年単位で長期保有する前提で、途中で繰上返済をする意欲・余力がある


→ 「短期の低金利メリットを取りに行きつつ、上がったら繰上返済や固定への切替も検討する」型

■固定金利(10年固定・全期間固定)が向きやすいケース

2〜5億、5億〜など借入額が大きく、家計にとって“外せない案件”である

今後10〜20年の金利上昇リスクを家計で負いたくない

「月々いくらまでなら絶対に超えたくない」という上限が明確にある


→ 「多少高くても、返済額を固定して他のリスク(事業・投資)に集中したい」型

■組み合わせも現実的な選択肢

借入の半分を変動、半分を10年固定にする

当初10年固定+その後は変動 or 再度固定を選ぶ


といった“ハイブリッド型”も、金利差が大きくなっている今だからこそ有効です。

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5.既に変動で借りている人が見ておきたいポイント
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すでに変動金利で借りているオーナー・居住者が、今の局面で確認しておきたいのは次のような点です。

(1)自分の「基準金利」と「優遇幅」を把握しているか

店頭金利がいくらで、どれだけ引き下げられているのか

優遇幅は完済まで続くタイプか、それとも一定期間後に縮小するタイプか



(2)金利が+0.5%、+1.0%上がったときの返済額

ざっくりでいいので、「今+1%」の返済額を一度試算しておく

それでも家計・賃貸運用のキャッシュフローが回るかどうかを確認



(3)借り換えや部分的な固定化の“出口”を持っているか

10年固定やフラット35への借り換え候補を、数字レベルで1〜2パターン持っておく

「金利がここまで上がったら、こう動く」というマイルールを決めておく



変動を続けるにしても、「何も考えずに放置」ではなく、
**“上がったときの逃げ方”を決めたうえで変動を持つ** というスタンスが重要な局面です。

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6.まとめ──金利の“絶対値”より「自分のシナリオ」との整合性
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2025年末の住宅ローン環境は、

変動金利:据え置きで依然として低水準

10年固定・フラット35:長期金利上昇を受けてじわじわと上昇

日銀も、ゼロ金利前提の世界から「緩やかな金利のある世界」へ移行中



という、移行期の姿です。

都心の高額マンションを購入・保有する際に大事なのは、
「変動が良い/固定が良い」といった単純な話ではなく、

自分の借入額(1〜2億/2〜5億/5億〜)と、事業・資産全体のバランス

どのくらいの期間、その物件を持ち続けるつもりなのか

将来、賃貸運用や売却に切り替える可能性はどの程度あるのか



といった**自分のシナリオと、金利タイプの選び方が整合しているかどうか**です。

「変動据え置き・固定じわ上げ」の今は、

借入の“量”と“期間”を冷静に見直す

変動と固定の組み合わせ方を検討する

既存ローンの条件と、想定される出口パターンを整理する



にはちょうど良いタイミングだと思います。


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