ANSERA JOURNAL
市況・マーケットレポート
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都心5区×1〜20億区分マンションを「3つのゾーン」で読む市場メモ
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0.本日のポイント(要約)
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東京23区の中古マンション平均平米単価は113万円と、2016年比で約65%上昇。過去9年で見ると成約単価は約1.4倍になっています。
都心3区では、1〜2億円帯はまだ厚みのある一方、2〜5億円帯は「価格と品質の乖離」により選別が進み、5億円超は超富裕層の実物資産ニーズで堅調という“階層別構造”が明確になっています。
建築費高騰のなか、建設工事費デフレーターが最も低かった2002〜2005年ごろに建てられた「2000年代前半築」が、築20年前後でも高く評価される流れが強まっています。
日銀は10月会合で利上げを見送りつつも、「追加利上げの時期が近づいている」とする発言が増加。変動金利は低水準ながら、金利環境は“ゼロ金利の出口”を意識する段階に入りつつあります。
東京23区の高級賃貸(賃料上位1%)は10年で約1.8倍に。ファミリー向けでは月70万円がボーダーラインとなり、売却と賃貸の比較がこれまで以上に重要になっています。
本記事では、都心5区+目黒の区分マンションを、
「①1〜2億×50〜80㎡」「②2〜5億×50〜80㎡」「③5〜20億×100㎡以上」
という3つのゾーンに分けて、市況の読み方と戦い方を整理します。
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1.東京都マンション市場の現在地
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最新の調査によると、2025年10月時点の東京23区における中古マンションの平均売買平米単価は約113万円でした。
2016年の約66万円前後と比べると約65%の上昇で、レインズ成約単価ベースでも過去9年間で約1.4倍という分析が出ています。
つまり、「バブル」と呼ぶかはともかく、**高値圏に張り付いたまま安定している状態**と言えます。
ただし、「どこでも同じように上がっている」わけではありません。
都心3区(港・千代田・中央)の価格上昇が全体を押し上げる一方で、周辺区でも品川・渋谷・文京・目黒など、一部エリアへの高額帯の波及が顕著になっています。
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2.1〜20億をひとくくりにしないための「3つのゾーン」
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マンションリサーチ社のレポートでは、都心3区の中古市場を価格帯別に分析した結果、
1〜2億円帯:取引件数はなお厚く、東京都全体では増加傾向
2〜5億円帯:都心3区では2025年春以降に減速し、「価格だけ高い物件」が増えている
5億円超:成約件数の多くが都心3区に集中し、超富裕層による安定した需要が続いている
といった構造が示されています。
Anseraではこれを踏まえ、実務的には次のように整理して考えています。
①【1〜2億 × 50〜80㎡】
DINKS〜子なしファミリー、単身富裕層の「コア需要帯」。
23区全体ではまだ取引増が続いており、ローン+自己資金で無理なく購入できる層が厚いゾーン。
港・渋谷・目黒などでは、価格設定と管理状態が良ければ、今後も一定の成約は期待しやすい領域です。
②【2〜5億 × 50〜80㎡】
近年もっとも「選別」が厳しくなっているゾーン。
本来1.5億クラスのスペックの物件が、地価・建築費高騰を背景に2億超で市場に出ているケースが増え、
買い手から見ると「この価格なら、もう少し広い・静かなエリアも検討したい」となりやすい帯です。
在庫が積み上がりやすく、〈値付けと見せ方で明暗が分かれる〉価格帯と言えます。
③【5〜20億 × 100㎡以上】
港区の南青山・元麻布・白金台、千代田区番町、中央区晴海・月島のタワーなど、
ごく限られたエリアの「ウルトララグジュアリー」。
購入動機は「居住+資産分散」「インフレヘッジ」といったポートフォリオ発想が中心で、
金利の影響は限定的。円安を背景に海外富裕層の資金も流入しています。
供給そのものが少ないため、〈気に入れば買う”世界〉であり、物件ストーリーとマッチング力が価格を決めます。
同じ「1〜20億」でも、買い手の顔ぶれと判断軸が全く違うため、
売却戦略・賃貸戦略はこの3つのゾーンごとに組み立てる必要があります。
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3.建築費高騰時代に浮かび上がる「2000年代前半築」という黄金ゾーン
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別の調査では、国土交通省の建設工事費デフレーターをもとに、
「2002〜2005年ごろが最も建築費が安かった時期」であることが示されています。
この時期に請負契約された物件が、実際には2004〜2007年に多数竣工
建材価格や人件費に余裕があり、共用部やディテールにコストをかけやすかった
結果として、現在市場で評価の高い“築20年前後”の名作マンションの多くがこの時期に集中
という分析です。
都心5区でも、
2000年代前半築
管理状態が良く、修繕積立金が健全
設計や共用部に“古さではなく厚み”がある
物件は、築年数が進んでいても価格が崩れにくい傾向があります。
Anseraとしては、査定の際に「築年だけでなく、建てられた時代の建築コスト」を必ず確認し、
優良な2000年代前半築は〈“ヴィンテージ候補”として別枠で評価〉するようにしています。
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4.金利とマクロ環境:ゼロ金利の出口を意識する局面
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日銀は2025年10月の金融政策決定会合で、6会合連続の利上げ見送りを決定しましたが、
公表された「主な意見」では、
「金利正常化の条件が整いつつある」
「タイミングを逃さず利上げを行うべき」
といった発言が相次いでいます。
現状、住宅ローンの変動金利は低水準を維持しているものの、
固定金利は長期金利の上昇に合わせてじわじわと上げ基調です。
①1〜2億ゾーンの実需層:
― 「今のうちに低金利で借りたい」というニーズと、
― 「借入倍率を上げ過ぎたくない」という慎重さが同居。
②2〜5億ゾーン:
― レバレッジを効かせた投資・セカンドハウス需要は、金利と為替の両方を強く意識。
③5〜20億ゾーン:
― ローン比率が低く、むしろインフレ・円安の中で実物資産への配分を増やす動きも見られます。
オーナー側としては、〈「金利が上がるから全て売る」という極端な発想ではなく、
物件ごとに金利感応度を整理すること〉が重要なフェーズと言えます。
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5.高級賃貸も過去最高水準へ――月額70万円ゾーンの動き
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LIFULL HOME'Sの調査では、東京23区の賃料上位1%にあたる高級賃貸の水準は、
この10年でシングル向けが約1.3倍、ファミリー向けが約1.8倍に上昇したとされています。
シングル向け:
― 2015年の上位1%ボーダーは約19.9万円 → 2025年には約26.4万円。
ファミリー向け:
― 2015年のボーダーは約38.6万円 → 2025年には約70万円。
特にファミリー向け高級賃貸では、
港区が物件数でも賃料水準でも圧倒的
上位1%賃料は23区平均の約5〜6倍
という結果で、「売っても高いが、貸しても非常に高い」ゾーンが形成されています。
1〜2億・2〜5億の区分オーナーにとって、
売却益を確定するか
高賃料で運用しながら、数年後の出口を狙うか
の比較は、以前よりもはるかに重たいテーマになっています。
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6.3つのゾーン別:Anseraがご提案したいスタンス
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最後に、現状の市況を踏まえたAnseraの基本スタンスです。
◆① 1〜2億 × 50〜80㎡
まだ実需の厚みがあり、〈適正な価格設定+軽微なリフレッシュ〉で十分に勝負できるゾーン。
売却と賃貸の手取りを同じシートで比較し、「人生計画に合う方」を選ぶのが合理的です。
◆② 2〜5億 × 50〜80㎡
在庫が増えやすく、「価格と品質の乖離」が最も意識される帯。
高値売却を狙うなら、
― 競合在庫が少ないタイミングの見極め
― 2000年代前半築なら、その価値を理解してくれる層への訴求
― リフォーム・ホームステージングによる“選ばれる理由”づくり
が欠かせません。
◆③ 5〜20億 × 100㎡以上
マーケットは小さいものの、〈超富裕層の強い購買意欲が続く帯〉。
一般ポータルだけに頼らず、
― 水面下でのマッチング
― 海外富裕層・ファミリーオフィスとのネットワーク
― 将来賃貸に出した際の賃料レンジまで含めたストーリー設計
が、そのまま価格に跳ね返ります。
Anseraでは、都心5区+目黒を中心に、
「売却」「賃貸」「保有継続」の3パターンを同じ前提条件で比較するシミュレーションを用意しています。
「自分の物件はどのゾーンに属していて、今どの選択肢が合理的か」
気になったタイミングで、マンション名とおおよその平米数だけでも結構ですので、お気軽にご相談ください。
Timeless homes. Timely answers.
都心の高級マンションの“次の一手”を、一緒に考えていければと思います。
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